民間防衛・応用編
- 作者: 原書房編集部
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2003/07/07
- メディア: 単行本
- 購入: 25人 クリック: 253回
- この商品を含むブログ (95件) を見る
何度もこの本を特集しているが、
何度でも言う。是非、この本を読んで頂きたい。
私はこの本の内容の中で、「敵の工作活動」に主眼を置いて論評をしているが、
災害時の心得などについてもしっかり書かれているので、
それらの点においても、十分役立つ本だと言える。
よろしくお願いする。
この民間防衛のエントリでは、
「敵」「同調者」というキーワードを使用しているが、
それらが具体的には誰を指しているのか、
この本の内容をを実効的なものにする為に、
明らかにする必要があるだろう。
今回はその「敵」をメインに紹介する。
「敵(仮想敵国)」
「敵」とは我が国の防衛上、軍事行動を行ってくる可能性があり、仮想敵国と定める必要のある国家、軍事行動を起こす可能性は低いが我が国に対して様々な形での工作活動を行っている、または行う可能性がある国家を指すものとする。
3.大韓民国
4.ロシア共和国
基本的に、特定アジア(支那朝鮮)の国々を指すと考えて良いだろう。ロシアは、入れるかどうか微妙だったが、日常的な領空・領海侵犯が未だにあるということ、北方領土関連、共産主義者の工作活動の可能性、と言う視点からリストアップしている。
これらの国々と我が国は、
対日本全面戦争
台湾海峡有事
尖閣諸島問題
竹島領有問題
etc...
といった問題、可能性を抱えている。それらの懸案を解消するために武力に訴えるのはどんなバカでも得策ではないとわかる、では敵は、どのような方法で我々を屈服させようとしているのか。
工作活動としては以下のようなものがある。
「同調者の育成・抱き込み」
メディアや学者、進歩的文化人といった部類の人間を抱き込むことによって対中・対朝世論を軟化させ、逆に「我が国が悪いのだ」というネガティブキャンペーンを行う。また我が国のメディアの幾つかは、日中記者交換協定なるものを締結させられ、中共に不利な報道は一切出来なくなってしまった。市民活動といったものも裏にこれらの工作活動の「同調者」がいる場合が多い。
「訪中、訪朝した政治家の抱き込み」
中共、北朝鮮の議員との会談を行う際に横に付く通訳の女が、敵国のスパイである事がしばしばある。その際「先生、今夜は…」などと誘惑され、そのままあられもない写真を撮られることとなり、中共政府、北朝鮮政府に金玉を握られているような状態の政治家も少なからず存在する。「同調者」でもないのに、めくら滅法中共や北朝鮮を擁護する政治家は、この部類だと見ていい。外務省の官僚に関しても同様のことが言える。
「歴史認識からの工作」
近隣諸国条項などがこれにあたると言える。こういった「日本は悪い国」という認識を植えつけるネガティブ・キャンペーンを古くは70〜80年代から展開することによって、ひいては我が国の国力低下せしめる目的を持って工作活動を行ってきた。
「いわゆるスパイ活動」
我が国の防衛に関わる情報を侵入して盗んだりする、いわゆるスパイ活動である。我が国にはこれらの活動を規制する法律「スパイ活動防止法」がない。それ故、敵国のスパイは自由気ままに工作活動を行っていると考えられる。
また、韓国については、
「韓国は『なぜ』反日か」をご覧頂きたい。
このように、私のような素人が挙げるだけでも、
こんなにあるということだ。
現実は、もっとひどいだろう。
何故今までこんな事が防げなかったか、ということ一つとっても、この問題は根深い。
これらを防ぐための「スパイ防止法」を、
敵の同調者であるところの共産党・社民党の反対により廃案にされる、
これはつまり敵の工作活動により潰された、ということである。
戦後すぐに対策を取るべきことを怠った為、
戦後60年間、敵の工作活動に蹂躙される羽目になったのである。
民主主義が民主主義を滅ぼす、
そんなこともあり得るのだと肝に命じておかなければならない。
表現の自由によって誰もがどんな発言をしても許される。
誰をどんなに賞賛しようと、批判しようと。
しかし我々はそのどれがどこから来た情報なのか、
しっかりと「目を開いて真実を見」なければならない。
「敵」やその「同調者」が垂れ流す、一方的な情報には断固として対抗しよう。
民主主義は個人の意見を尊重する。これが民主主義の最も大きい長所の一つである。
民主主義国家では、個人の私的な言行にまで介入することはない。報道、ラジオ、テレビは自由である。
各人は、平時には少しの困難もなく外国へ行くことができる。各人は、自己の気に入った政党を選ぶことができる。
“自由”が空虚な言葉でない国、自由の内容がちゃんと充実している国では、このようになっている。
しかし、国家は共同社会を守らなくてはならない。そのため、国家は、特にスパイ行為と戦う義務を持つ。スイスには思想に関する罪というものはないが、しかし、われわれの防衛力を弱めようとする連中は、監視しなければならない。内部から国を崩壊させようとする作業が、公共精神を麻痺させる者によって企てられる可能性が常にある。
自由は良い。だからといって無秩序はいけない。
故に、国家的独立の意思を無くしてわれわれを弱体化させようとするイデオロギーに対して、人々の注意を喚起する必要がある。教育者、政党、組合、愛国的グループなど、世論に影響を及ぼす立場にある人々は、すべて、 自らの責任を絶えず自覚しなければならない。 (民間防衛より)
次号はその「同調者」について。